日本の表現の自由を伝える会

日本の表現の自由の危機的状況を世界に伝えよう

日本の表現の自由を巡るここ数年の経緯


■ 秘密保護法を巡る国連などの動き-2013年秋~2014年

 2013年、イギリス在住の国際人権基準の研究者である藤田早苗さん(→ 藤田早苗さんの活動)は、秘密保護法の危険性を知り、法案の英訳を行って、国連機関や人権NGOに熱心に伝えました。日弁連や「秘密保全法に反対する愛知の会」をはじめとする日本の市民団体は、藤田さんの協力を得て、国連自由権規約や人権理事会に対して働きかけを行いました。
  国連人権理事会「表現の自由」前特別報告者のフランク・ラ・ルー氏は日本のNGO関係者からの聞き取りに加え、2013年11月9日に秘密保護法に関して日本政府に質問をした上で、11月21日には「特定秘密保護法案は透明性を脅かすものである」との声明を発表しました。この声明に対し日本政府は誤解だと回答しましたが、この特別報告者の指摘によって、日本でも新聞等で特定秘密保護法案が、国際社会及び国際人権基準からは到底容認できないものだということが広く報じられました。

 

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 参照:フランク・ラ・ルー氏のビデオ・メッセージ
       (日本語 字幕、活字つき)
      http://www.youtube.com/watch?v=w_UW4ogFJvA
 

  【2014.3.10、ジュネーブ。 記録及び文字化:藤田早苗】

 

2014年7月、ジュネーブで国連自由権規約委員会により「日本審査」が行われました。
  7月24日には国連自由権規約委員会が日本政府に対して「なぜ今秘密保護法が必要か説明を求める」「国連人権基準にのっとって秘密保護法を修正すべき」との勧告を出しました。このことは国内メディアでも大きく報道され、日本政府は強い圧力を受けました。それによって、秘密保護法の運用基準が一部修正されたといわれています。
                     [ 写真:国連自由権規約委員会の様子]

 

 参照:秘密保全法に反対する愛知の会 国際情報部会編
 冊子『世界はどう見ているかー国際人権基準と秘密保護法』

  

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        ① 表紙-裏表紙   (15.6MB)

      ② 目次-p7   (3.1MB)

      ③ p8-p31   (4.01MB) 

       ④ p32-p44&奥付 (4.9MB)

   

 (この冊子は完売しました。PDFファイルをダウンロードして下さい)

 

■ 2015年秋、日本政府による「ドタキャン」、そして2016年4月の公式訪問実現

2015年12月1-8日に表現の自由に関する国連特別報告者デイビッド・ケイ氏が日本に公式調査訪問予定でしたが、その約2週間前に日本政府からいきなり2016年に延期するよう要請があり、実質上のキャンセルとなりました。このドタキャンは日本のメディアだけでなく、海外のメディアや専門家からも、「このような態度は独裁国家のようだ」と注目を浴びました。

 近年、表現・情報の自由が著しく悪化の一途をたどる日本にとって、国連専門家による審査は極めて重要で、政府のキャンセルは市民団体はじめ多くの人に深刻な問題として受け止められました。

   2015年11月25日には、秘密保全法に反対する愛知の会をはじめとする9団体が連名で、「表現の自由特別報告者の日本調査の中止に関するNGO共同要請書」を外務大臣に提出し、大きく報道されました。

要請書(公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本 ページ)
  http://www.amnesty.or.jp/news/2015/1125_5728.html
記者会見動画(IWJ)
 http://www.ustream.tv/recorded/78444384

 

 この公式訪問実現のために尽力してきた英国エセックス大学の藤田早苗さんは、本来アテンドの予定での一時帰国に、マスコミの取材や各地での講演、スピーチ、寄稿などをとおして、公式訪問承認後の政府によるキャンセルがいかに重大な問題であるか、について世論を高めるために力を尽くしました。(その際には全国の多くのみなさんからのカンパによりご支援いただきました)
 その成果もあり、政府はケイ氏の公式訪問の日程を新たに4月12-19日に設定することを発表しました。7月の選挙後である秋以降まで引き延ばす予定だったところを、早期に日程が調整されたことは大変歓迎すべきことで、今後の市民運動にとっても極めて大きな糧となることは間違いありません。       (→ 藤田早苗さんの活動

 

 特別報告者が各国のNGOから公式訪問を求められている中、今回あえて日本を選んだのは日本の表現の自由の状況が悪化していることに加えて、藤田さんをはじめ日本のNGOからの強い働きかけがあったからだと考えられます。特別報告者に日本の危機的現状を伝えることで、様々な問題が国際世論となり、日本国内に対しても影響が及ぶことが期待されます。

■ ディビッド・ケイ氏の来日とコメント、報道

 2016年4月12-19日、日本を公式訪問したディビッド・ケイ氏は、日本の表現の自由について、政府・民間から精力的にヒアリングを行いました。

 

 4月19日、日本公式訪問を終えたデイビッド・ケイ氏は、日本の表現の自由に関する問題点を多数指摘しました。

 

・2016年04月19日 国際連合広報センター プレスリリース
日本:国連の人権専門家、報道の独立性に対する重大な脅威を警告
http://www.unic.or.jp/news_press/info/18693/

  また、同日の日本外国特派員協会での記者会見を行いました。

 

・高市発言は、重大な問題。実際高市氏に会いたいと政府側に要請したのに、実現せず。
・放送法4条は改定すべき
・自民党改憲案21条が加える制約は問題である
・記者クラブは解体すべき
・秘密保護法の問題など幅広い内容に勧告を出す

 

        → D・ケイさん訪日について まとめ

 

 正式な報告・勧告は来年6月の国連人権理事会のときに出されるようです。

 それまでの間にも、ここで指摘されたことを広め、政府による表現の自由への侵害行為をやめさせる広範な世論を作りだしていきたいと考えます。 


■ 国連人権理事会「特別報告者」とは

   国際連合広報センターHP http://www.unic.or.jp/
    ≫人権理事会      http://www.unic.or.jp/activities/humanrights/hr_bodies/hr_council/
    より抜粋


                        - - - - - - - - - - - - - -抜粋開始- - - - - - - - - - - - - -


  人権理事会(Human Rights Council)は、人権と基本的自由の促進と擁護に責任を持つ国連の主要な政府間機関である。理事会は、60年間にわたって活動してきた「人権委員会(Commission on Human Rights)」に代わる機関として2006年に総会によって設置された。理事会は人権侵害に取り組み、それに対応する勧告を行う。理事会は人権の緊急事態に対処し、人権侵害を防止し、総合的な政策ガイダンスを提供し、新しい国際規範を発展させ、世界のいたるところで人権順守を監視し、加盟国が人権に関する義務を果たせるように支援する。また、人権についての関心事項について発言する場を国家(加盟国やオブザーバー国)や政府間組織、国内の人権機関、NGOsに提供する。

人権理事会の47理事国は、総会が秘密投票によって直接かつ個々に選出する。総会の192票の過半数を得なければならない。任期は3年で再選は可能であるが、連続して2期以上は務めることができない。理事国は公平な地理的配分に基づいて選出される。アフリカ・グループとアジア・グループがそれぞれ13議席、ラテンアメリカとカリブ海域が8議席、西欧およびその他が7議席、東欧が6議席である。

  人権に関する特別報告者と作業グループは人権擁護の最前線に立っている。人権侵害を調査し、「特別手続き」に従って個々のケースや緊急事態に介入する。人権専門家は独立している。個人の資格で務め、任期は最高6年であるが、報酬は受けない。そうした専門家の数は年々増えている。2010年末現在、31人のテーマ別、8人の国別の特別手続きの専門家がいる。
   これらの専門家は、特定の国における人権状況や世界的な人権侵害について調査し、監視し、公表する。

•特定の国に関する特別報告者、独立した専門家、代表は、現在、ブルンジ、カンボジア、朝鮮民主主義人民共和国、コンゴ民主共和国、ハイチ、ミャンマー、1967年以来のパレスチナの被占領地、ソマリア、スーダンに関して報告する。

•テーマ別特別報告者、代表、作業グループは現在、適切な住居、アフリカ系の人々、恣意的拘束、子どもの売買、文化的権利、教育、強制的もしくは不本意な失踪、略式裁判による刑の執行、極度の貧困、食糧の権利、対外債務の人権への影響、意見および表現の自由、宗教もしくは信条の自由、身体的および精神的健康、人権の擁護者、司法の独立、先住民族、国内避難民、外国人傭兵、移住者、少数者問題、人種主義と人種差別、奴隷制度、連帯と人権、テロリズム、拷問、有害かつ危険な製品や廃棄物の違法移動および投棄、人身売買、多国籍企業、水と衛生、女性に対する暴力などの問題について報告する。


                   - - - - - - - - - - - - - -抜粋終わり- - - - - - - - - - - - - -

 

 2016年4月12日-19日に来日されるディビッド・ケイ氏は、現在のテーマ別-意見および表現の自由-特別報告者です。表現の自由に関して特別報告者が日本に公式訪問するのは初めてのことです。
  各特別報告者は、通常、年間1~2カ国しか 公式訪問しません。2015年日本政府による公式訪問「ドタキャン」の後、ディビッド・ケイ氏自身の強い希望、そしてさまざまな人々の熱心な働きかけがあって、半年を経ずして公式訪問が決まりました。
 それだけ日本の「表現の自由」に対して国際的な懸念が高まっている、ともいえます。

                                                                  画面の背景写真は、ジュネーヴのパレ・ウィルソン


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